
同僚から別の職員への不満を聞く。忙しくても協力してもらえない。業務の話をしたいのに、相手が感情的になってしまう。介護現場の人間関係で、こうしたやり取りに疲れ、どのくらい距離を取ればよいのかと悩むことはないでしょうか。
認知症グループホームで働く私も、職員同士の関係で気分が重くなることがあります。同僚が口にする不満に、私も同じように感じることは少なくありません。それでも、仕事では物事を深刻に考え過ぎず、目の前の業務に専念するようにしています。
苦手な相手とは業務上の話をし、会話を無理に広げない。雑談には無理に加わらず、仕事と私生活を区切る。これが、私が普段から取っている距離の取り方です。
この記事では、現場で負担に感じる場面と私自身の付き合い方を振り返り、申し送りなどの連携や、今後の働き方についても考えます。
●この記事でわかること
- 私が介護現場の人間関係で負担に感じる場面
- 苦手な相手との接し方と、仕事・私生活の区切り方
- 申し送りや利用者への対応について共有すべきこと
- 不満を言う前の自己点検と、転職・キャリアへの私の考え
今の職場で何が負担になっているのか、仕事に必要なやり取りをどう続けるか。私の経験と考えが、ご自身に合う距離や、これからの働き方を考える手がかりになればと思います。人間関係とは別に、月8~10回の夜勤で感じている身体の疲れについては、「夜勤後の疲れが翌日まで残るようになった」で振り返っています。
介護現場の人間関係で、私も気分が重くなることがある

私は、人間関係でつらい、面倒だと感じても、気持ちを抑えて仕事に専念するようにしています。仕事に影響することはありませんが、気分は良くありません。ここでは、実際に負担に感じる場面を挙げます。
同僚の愚痴に、私も同じように感じることがある
同僚から、別の職員についての愚痴や不満、批判を聞くことは大変多いです。そして、その内容に、私も同じような認識を持っていることが少なくありません。
「正社員のくせに働かない」「私よりたくさん給料をもらっているのに仕事ができない」。そうした言葉を聞くのは嫌です。「私はパートだから、その仕事はしない」という不満を聞くこともあります。
協力してもらえないことや、感情的な対応が負担になる
自分には甘いのに、他人には厳しい。そう感じる職員から、いろいろと文句を言われたり、ダメ出しをされたりすることがあります。
自分の担当業務だけをして、ほかの職員が忙しそうにしていても、困っていても助けようとしない職員もいます。協力しようという姿勢が見えないことには、不満を感じます。
また、すぐに感情的になり、業務上の話がまともにできない職員もいます。何かの拍子に、前触れもなく突然怒り出すこともあります。
私がつらい、面倒だと感じるのは、こうした職員への対応です。
苦手な相手とは業務の話をする――私が取っている距離

私は人間関係で何か特別な方法を試したという記憶はなく、その場その場で対応しています。普段は、次のような付き合い方をしています。
無理に話を広げず、業務上のやり取りをする
私は、もともとおしゃべりな人間ではありません。苦手な相手と、無理に話をしようとはしません。業務上の話だけをするようにしています。
必要な業務のやり取りをし、会話を無理に広げない。これが、私の苦手な相手との接し方です。
無理に雑談に加わらず、仕事と私生活を区切る
職員同士の、いわゆる井戸端会議のような雑談に加わることも少ないです。おしゃべりな性格ではないことに加えて、私は仕事中の私語は良くないと考えています。休憩中も、しゃべり過ぎないようにしています。
仕事と私生活についても、よほどのことがない限り、仕事を私生活に持ち込みません。逆に、私生活を仕事へ持ち込むこともしないようにしています。
申し送りや利用者への対応は、職場で共有する問題

現場で感じる不満には、利用者への対応や、業務の引き継ぎに関わるものもあります。対応の方針や引き継ぐ情報は、職場で共有する必要があります。
ケアの方針や手順がそろわず、引き継ぎもされない
自立支援のために見守りたい職員と、効率や安全を優先して手を出してしまう職員とで、利用者への対応にずれがあることがあります。
また、マニュアルや共通して決めた対応を無視して、自己流で業務をする職員もいます。統一したケアプランや、新しい手順に従わないということです。
引き継ぐべきことがあるのに、引き継ぎをしない。「申し送りノートに書く」という基本的なことがされていない場合もあります。
厚生労働省の「情報共有の工夫」では、利用者の状況を、緊急性や重要性を考慮してほかの職員へ共有することが重視されています。何を、誰に、いつ伝えるかを整理することも示されています。
また、手順書についての説明では、共通認識を持つための役割が示されています。手順を共有する目的は、画一的なサービスを提供することではありません。
見守る場面と介助する場面の考え方、変更した手順、引き継ぐ内容。対応にずれがあるときは、こうした点を職場で確認することが必要です。
利用者に怒りをぶつける姿を見ると、悲しくなる
利用者が自分の思い通りにならないときに、いら立ちや怒りを抑えず、そのままぶつけてしまう職員もいます。
その姿を見ると、嫌になったり、悲しくなったりします。利用者に向けられる感情を目にすることも、現場で気持ちが重くなる場面です。
虐待が疑われる場合の対応について、厚生労働省の高齢者虐待対応の国マニュアルでは、施設従事者等による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した場合の、速やかな市町村への通報に関する規定が説明されています。相談・通報先は、施設がある市町村の高齢者虐待担当窓口です。
館長とは日頃からコミュニケーションが取れている
私の働くグループホームでは、上司である館長との距離が非常に近く、常にコミュニケーションが取れています。そのため、私自身が個人的に悩むことはありません。
不満を言う前に自分を振り返り、今後の働き方を考える

私は、職場への不満について、自分の仕事ぶりと、これからどこでどう働くかの両方を考えたほうがよいと思っています。
自分はどう仕事をしているかを省みる
私が経験から感じているのは、すぐに不平不満を言う人は、どこへ行っても不平不満を言うということです。私は、そのような人になってはいけないと考えています。
他人について不満を言う前に、自分自身を振り返るべきだと思います。
自分は、不平不満を言えるほど、しっかり仕事をしているか?それだけの経験や知見を持っているか?相手の仕事を評価する前に、自分がどう仕事をしているかも、よく考える必要があります。
どうしても職場が嫌なら、転職も考える
私は不平不満ばかり言う同僚には、「いやなら辞めればいい。職員には辞める権利があるのだから。」と言っています。
どうしても今の職場が嫌だという場合は、迷わず転職も考えればよい、というのが私の考えです。今の職場で働き続けるか、別の職場を探すか。自分の今後の働き方として考えることだと思います。
いじめや嫌がらせなど、職場の問題を相談したい場合には、総合労働相談コーナーという窓口もあります。電話や面談で、無料で相談できます。
資格や経験を、次の働き方につなげる
転職を考える際には、自分が持っている資格についても考えたほうがよいと思います。
私は、より良い職場を見つけたいなら、より上の資格を持ったほうがよいと考えています。キャリアが十分でなければ、転職の際にキャリアアップをするべきだというのが、私の考えです。
今の職場の何が嫌なのかを考えるとともに、自分はどのような資格と経験を持っているのかも見直す。不満を感じる相手のことだけで終わらず、自分自身の仕事と、これからの働き方まで考えることが大切だと思います。
よくある質問
Q:職場の雑談には、無理にでも加わったほうがよいですか?
A: 私はもともとおしゃべりではなく、雑談に加わることは少ないです。苦手な相手とは業務上の話をしています。無理に会話を広げず、仕事に必要なやり取りを続けるという付き合い方もあります。
Q:苦手な職員と、利用者への対応が合わないときはどう考えればよいですか?
A: 見守る場面や介助する場面の考え方、共通の手順、引き継ぐ情報を職場で確認する必要があります。当事者同士で話しにくい場合は、上司を交えて確認する方法もあります。私の場合は、館長と日頃からコミュニケーションが取れています。
Q:人間関係が嫌で、転職を考えてもよいのでしょうか?
A: 私は、どうしても今の職場が嫌なら、転職も考えればよいと思っています。その際は自分自身を振り返り、持っている資格や経験も見直す。より良い職場を求めるなら、資格やキャリアを高めることも考えるべきだというのが、私の考えです。
まとめ|仕事に向き合うための距離を保つ

介護現場で働いていると、同僚の不満に同じように感じることも、職員同士のやり取りで気分が重くなることもあります。私は、そうした気持ちがあっても仕事に専念するようにしています。ここまでの経験と考えをまとめます。
- 苦手な相手とは業務上の話をし、会話を無理に広げない。
- 雑談には無理に加わらず、仕事と私生活を区切る。
- ケアの方針や手順、申し送りの内容は、職場で共有する。
- 不平不満を言う前に、自分の仕事や経験、知見を振り返る。
- どうしても今の職場が嫌なら、資格やキャリアも踏まえて転職を考える。
私自身、何か特別な方法を試したという記憶はなく、その場その場で対応しています。業務を中心に人と接し、自分の仕事に向き合う。今の付き合い方や今後の働き方を考える際に、私の経験が一つの手がかりになればと思います。
今、負担に感じている場面と、仕事のために伝えておきたいことを、一度整理してみてはいかがでしょうか。いじめや嫌がらせなどの労働問題について相談先を探している方は、厚生労働省の総合労働相談コーナーの案内も確認できます。
相談・制度情報の確認日:2026年9月8日
