親の介護と自分の老後|働きながら母を介護した私の家計と時間

※1.記事内に広告が含まれる場合があります。※2.記事内の画像はイメージです。
親の介護と自分の老後|働きながら母を介護した私の家計と時間

親の介護をしながら働くとき、自分の暮らしや老後をどう考えればよいのでしょうか。私は介護職として日勤と夜勤を続けながら、約1年間、母を自宅で介護しました。母の介護によって私の家計や老後のお金に影響はありませんでしたが、母の世話には自分のための時間を使いました。

●この記事でわかること

  • 私が仕事の前後に行っていた介護と、仕事の日にできなかったこと
  • 母の介護費用と私の家計、介護に使った時間の違い
  • 親の介護と自分の老後を考えるための、お金と時間の整理の仕方
  • 施設の利用と、介護を担う自分の健康についての私の考え

家計への影響だけでは見えない、働きながら介護する生活の実際から振り返ります。

働きながら母を介護した日々

働きながら母を介護した日々

日勤の日も夜勤の日も続けた食事と排泄の介助

母を自宅で介護していたころ、母はすでに料理ができませんでした。冷蔵庫に保存してある食事を自分で取り出し、電子レンジで温めることもできなくなり、私が準備するようになりました。

トイレにも一人では行けなくなり、私が連れていって排泄を介助しました。仕事に出かけるときには尿取りパッドをセットし、帰宅後に交換していました。日勤の日も夜勤の日も、同じように対応していました。

仕事の日に、できなかったこと

仕事の日は、母の食後すぐに食器を洗うことができませんでした。特に夏場は食べ物が傷みやすく、それが気がかりでした。また、尿取りパッドの交換も、1日に2回しかできませんでした。

介護のために勤務を変えたことはありません。私の働く介護現場はいつも人手不足で、勤務を簡単に変えることはできませんでした。その中で、仕事に行く前と帰ってから、できる介助を続けていました。

介護で家計は変わらず、自分の時間を使った

介護で家計は変わらず、自分の時間を使った

母の介護費用と私の家計

母の介護費用は、私が管理していた母の年金受取口座から支払っていました。介護によって、私自身の家計や老後のお金に影響が出たことはありません。

私の場合に変わったのは、お金よりも時間の使い方でした。

睡眠や妻との時間は変えなかった

母の介護には、私自身のために使う時間を割きました。一方、年齢的に睡眠時間を削ることはつらく、できませんでした。

家事や家のメンテナンス、妻と過ごす時間も、もともと十分に確保できていたわけではありません。それらの時間の取り方を介護のために変更することもありませんでした。

当時は、自分の老後について考えたり、準備を進めたりしていませんでした。介護が原因で老後準備が後回しになったわけでもありません。これが、母を介護していたときの私の実際の状況です。

親の介護と自分の老後、何を分けて整理するか

親の介護と自分の老後、何を分けて整理するか

親の費用と自分の生活費

親の介護と自分の老後を考えるとき、親の介護にかかるお金と、自分の暮らしに必要なお金を分けて見る方法があります。ここからは、当時の私の行動ではなく、経験を振り返ったうえでの読者向けの提案です。

私の場合は母の費用を母の年金口座から支払い、私の家計への影響はありませんでした。自分の場合を考えるなら、介護費用をどこから払っているか、仕事の収入や自分の生活費に変化があるかを、実際の支出に沿って確かめることから始められます。

仕事、介護、自分に使える時間

時間についても、仕事の前後に何をしているか、介護にどのくらい時間を使っているか、自分のための時間や睡眠を確保できているかを見ていく方法があります。私の場合、睡眠は削らず、自分のための時間を介護に使いました。

仕事と介護の組み合わせが難しくなったとき、厚生労働省は、介護サービスについては地域包括支援センターや市区町村へ、仕事との両立に使える制度については勤務先へ相談するよう案内しています。私自身は勤務を変えませんでした。読者が制度を検討する際は、利用できる内容と条件を自分の状況に合わせて確認してください。

参考:厚生労働省「仕事と介護の両立ポイント」

在宅介護を続けられないとき、施設利用をどう考えるか

在宅介護を続けられないとき、施設利用をどう考えるか

私は母を約1年間、自宅で介護した後、老健に預けました。

本来なら親の最期まで自宅で介護すべきだ、できるならそうしたい、と考える人は多いのではないかと私は思います。しかし、仕事で家にいられる時間が限られたり、経済的な理由で働き続ける必要があったりして、在宅介護を続けることが難しい人もいるのではないでしょうか。

たとえ罪悪感を覚えるとしても、施設に預けることは仕方のない選択ではないか。私はそう考えています。介護保険は、高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして作られました。制度や施設を利用することに、引け目を感じる必要はないと思います。自宅で担えることと、施設やサービスに任せることを考えるのも、親を支えるための判断です。

参考:厚生労働省「介護保険制度の概要」

介護を担う自分の健康も考える

介護を担う自分の健康も考える

母を介護していたとき、私は睡眠を削ってまで介護を増やすことはできませんでした。今、自分自身のこれからを考えるうえでも、健康寿命を延ばすことを大切にしたいと思っています。食事や睡眠など、毎日の生活習慣に気を配って暮らすことが、そのためにできることだと考えています。

厚生労働省の睡眠ガイドは、睡眠を健康の維持に欠かせない休養として扱っています。食事については、農林水産省の「食事バランスガイド」が、組み合わせや量を考える参考になります。こうした資料も手がかりに、自分の暮らしの中で続けられることを考えていきたいです。

参考:厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」、農林水産省「食事バランスガイド」

よくある質問

Q:親の介護で家計に影響がなくても、自分の老後について考える必要はありますか?

A:私の場合、母の介護で家計や老後のお金は変わりませんでした。一方で、自分のための時間を介護に使いました。費用と併せて、仕事、介護、睡眠、自分に使える時間を見ていくと、今の暮らしを整理しやすくなると思います。

Q:仕事と介護の両立が難しくなったら、どこに相談できますか?

A:介護サービスについては地域包括支援センターや市区町村、勤務先の両立支援制度については職場に相談できます。私自身は介護中に勤務を変えませんでした。厚生労働省の案内を参考に、使える制度と条件を確認してください。

Q:親を施設に預けることに引け目を感じるときは、どう考えればよいでしょうか?

A:私は母を自宅で約1年間介護した後、老健に預けました。仕事や暮らしの事情から在宅介護を続けられない場合、施設を利用することに引け目を感じる必要はない、と私は考えています。

Q:介護を担う自分の健康について、何から考えればよいですか?

A:私が介護中に削れなかったのは睡眠です。今は、食事や睡眠などの生活習慣に気を配り、健康寿命を延ばすことを大切にしたいと思っています。まず自分の暮らしの中で、休む時間と食事の取り方を見ていくことができると思います。

まとめ|親の介護と自分の暮らしを分けて考える

まとめ|親の介護と自分の暮らしを分けて考える

私は仕事を続けながら母を自宅で介護しました。振り返ると、介護による負担は家計の数字だけでは捉えられません。

  • 日勤の日も夜勤の日も、仕事の前後に母の食事と排泄を介助した
  • 母の費用は母の年金口座から払い、私自身の家計や老後資金への影響はなかった
  • 睡眠は削らず、私自身のために使う時間を介護に充てた
  • 親の介護費用と自分の生活費に加え、介護に使う時間も分けて見ると状況を整理しやすい
  • 在宅介護を続けられない場合の施設利用と、自分の健康についても考えてよいと私は思う

当時の私は、自分の老後準備を進めていたわけではありません。今は母の介護経験を振り返りながら、これからの自分の暮らしと健康について考えています。

親の介護と自分の暮らしが気になっている方は、まず介護にかかる費用、自分の生活費、仕事と介護に使う時間をそれぞれ書き出してみてください。介護サービスについて確認したいことがあれば、地域包括支援センターや市区町村に相談できます。

タイトルとURLをコピーしました