一人暮らしの老い支度チェックリスト20項目|元気な今から確認したいこと

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一人暮らしの老い支度チェックリスト|元気な今から確認したい20項目

一人暮らしの老い支度では、元気な今のうちに何を確認すればよいのでしょうか。住まい、食事・買い物、移動、緊急時、お金・書類・希望を20項目のチェックリストで整理します。

買い物に行けなくなったら、食事をどうするのか。車を運転できなくなったら、通院はどうするのか。体が思うように動かず、掃除やトイレまで難しくなったら、今の暮らしを続けられるのか。元気なうちは、こうした問題を具体的に考える機会が少ないかもしれません。

私は認知症グループホームで働いています。利用者の中には、一人暮らしになった後の生活を家族が心配し、施設へ入所することになった方もいます。そのような方と接していると、「もし自分が年を取って一人暮らしになったら、どうなるだろう」と漠然と想像することがあります。

私自身は、一人暮らしになる可能性はほぼないと思っています。それでも、書類や連絡先の整理、物の片づけ、家の修繕などは、体が動くうちに行わなくてはいけないと考えています。

●この記事でわかること

  • 一人暮らしの老い支度で確認したい20項目
  • 転倒や調理中の事故に備えて住まいを見直すポイント
  • 買い物、食事、通院の方法が途切れた場合に考えること
  • 急病時の連絡先、お金、重要書類、自分の希望の整理方法
  • 誰かを当てにせず生きたいと考える私自身の老い支度への思い

すべてを一度に整える必要はありません。今の自分に必要な項目を見つけ、できることを一つ選ぶために使ってください。

一人暮らしの老い支度チェックリスト20項目

一人暮らしの老い支度チェックリスト20項目

老い支度では、買い物や食事、移動など、毎日の暮らしを続ける方法を考えておきたいものです。まずは5分野の一覧で、準備の状況を確認してみてください。

次の20項目は、今の状態を確かめ、必要な準備を見つけるための一覧です。紙やメモに書き出し、確認した項目には「確認済み」、まだ調べていない項目には「未着手」、自分に関係しない項目には「該当なし」と記してください。

「確認済み」でも修理や手配が残っていれば、次にすることをメモします。チェックの数で老後の安全度を判定するものではありません。

分野チェック項目状態・次にすること
住まい1.床や通路に、つまずきやすい物やコードがないか
住まい2.玄関、廊下、階段、トイレ、浴室などで手すりが必要な場所を確認したか
住まい3.夜間に歩く場所の明るさを確保できているか
住まい4.体が動くうちに直しておきたい場所がないか
食事・買い物5.買い物に行けないとき、食品や日用品をどう入手するか
食事・買い物6.自炊が難しくなったとき、食事をどう確保するか
食事・買い物7.配食を検討する場合、配達地域、曜日、料金、食べやすさを確認したか
食事・買い物8.調理器具を安全に操作でき、周囲を片づけられるか
移動9.車を運転できなくなったとき、通院先へどう行くか
移動10.車を運転できなくなったとき、買い物先へどう行くか
移動11.地域で利用できる移動手段と予約条件を調べたか
移動12.必要な回数を利用した場合の費用を見積もったか
緊急時・相談先13.119番通報時に自宅住所や状況を伝えられるようにしているか
緊急時・相談先14.緊急時に連絡する相手と連絡方法を整理したか
緊急時・相談先15.通院先、持病、薬、お薬手帳などの情報をまとめたか
緊急時・相談先16.地域包括支援センターなど、地域の相談先を調べたか
お金・書類・希望17.毎月の収入、支出、引き落とし先を把握しているか
お金・書類・希望18.重要書類の種類と保管場所を整理したか
お金・書類・希望19.今後の暮らし、医療、介護などについて自分の希望を記録したか
お金・書類・希望20.必要な情報を誰にどう伝えるか決め、定期的に見直しているか

以下では、それぞれの分野で何を確かめておくかを説明します。未着手だった項目から読んでみてください。

住まいは動けるうちに片づけ、必要な場所を直す

住まいは動けるうちに片づけ、必要な場所を直す

床と通路を先に確認する

消費者庁の「高齢者の事故を防ぐために」では、転倒予防の例として、床に物を置かない、コードを壁に沿わせる、濡れた床を拭く、危ない場所を明るくするといった対策を挙げています。

私が一人暮らしの老後を想像するとき、体が思うように動かず、掃除さえできなくなったらどうなるだろうかと考えます。物が増えた家を、体が弱ってから片づけるのは簡単ではありません。今使っていない物、通路にはみ出している物、床を横切るコードなど、目につくところから減らしておくことが準備になります。

手すりと夜間の照明を考える

介護の仕事をしている立場から自宅の備えを想像すると、手すりは早めに検討しておきたいものの一つです。設置を検討するときは、玄関やトイレ、浴室などで、立ち上がるときや体の向きを変えるときに支えが必要かを確認してみてください。

夜間にトイレへ行く経路も見ておく必要があります。暗いまま歩く場所があれば、足元を照らす方法を考えます。私は、場所によってはセンサー式の照明が便利だと思います。家の造りや体の状態に合わせて、必要な場所と使いやすさを確かめることが大切です。

修繕と片づけを後回しにしない

床の傷み、開けにくい戸、ぐらつく踏み板など、今は我慢できる不具合もあります。しかし、力が弱くなったり動作が遅くなったりすれば、同じ不具合が生活の負担になるかもしれません。

家の修繕や片づけは、体が動くうちに行いたいと私は考えています。まず、気になる場所を書き出し、片づけで済むことと、修理の相談が必要なことに分けてみてください。

食事と移動が途切れたときの方法を考えておく

食事と移動が途切れたときの方法を考えておく

買い物や自炊が難しい場合の食事を考える

もし買い物ができなくなったら、食事の準備ができなくなったら、毎日の食事をどうするのか。私が一人暮らしの老後を想像したとき、思い浮かぶ問題の一つです。

備えとして、家まで食品や日用品を届けてもらえる店があるか、弁当や食事の配達を利用できるかを調べておく方法があります。配食サービスを確認するときは、配達地域、配達曜日、料金だけでなく、量や硬さが自分に合うかも大切です。

厚生労働省は、食事づくりが難しい高齢者に向けて、配食サービスの利用者向け資料を公開しています。身体の状態や食事の状況を事業者へ伝え、硬さや量が合わない場合は相談することなどが示されています。健康上の理由で食事選びに不安がある場合には、かかりつけ医や歯科医に相談するよう案内されています。

配達時の安否確認も希望する場合は、その対応が含まれるかを事業者に確かめてください。

調理器具は使いやすさと操作方法を確認する

私は、火事の可能性を考えると、電磁調理器を使うことも選択肢になると思っています。IHこんろを含め、使う機器の操作方法を確認しておくことが大切です。

製品評価技術基盤機構(NITE)の注意喚起では、操作ボタンやモードを間違えたり、IHヒーターの上で缶詰などを加熱したりすることによる事故が紹介されています。取扱説明書を確認し、加熱する場所の周囲に調理器具以外の物を置かないことも必要です。

選ぶ際には、表示が見えるか、ボタンを迷わず操作できるか、電源を切ったことを確認できるかも確かめてみてください。長年使った器具でも、操作が負担になってきたら使い方を見直す時期です。

車を運転できなくなった後の移動を試算する

私が暮らすような田舎で一人暮らしをしていて車を運転できなくなれば、買い物や通院など、基本的な生活の基盤さえ崩れるのではないかと考えています。移動手段は、自分の住んでいる地域で実際に使えるかどうかが問題です。

移動の備えとしては、通院先と買い物先を分け、地域で使える手段、予約方法、往復の料金を調べてみてください。月に何回使うかも含めて計算すれば、続けて利用できそうか考えやすくなります。

私自身が地方で運転を続けることと、その後の移動について考えたことは、「車の運転をいつまで続けるか」でも書いています。

急病時の連絡先と相談先を紙にも残しておく

急病時の連絡先と相談先を紙にも残しておく

救急時に伝える情報をまとめる

一人でいるときに急に具合が悪くなれば、自分で119番へ通報する場合があります。自宅の住所、氏名、どのような症状があるかを伝えられるよう、電話の近くや分かりやすい場所に住所を書いておく方法があります。

厚生労働省の「救急車の適正利用について」では、通報時に持病やかかりつけ病院などを尋ねられる場合があること、救急車が来るまでにマイナ保険証または資格確認書、診察券、普段飲んでいる薬やお薬手帳などを用意するとよいことが案内されています。

これらを一か所にまとめる場合は、自分がすぐ取り出せる場所を決めます。緊急時に探し回らずに済むことが目的です。症状が急を要するときは、準備物をそろえるために119番通報を遅らせないことも大切です。

連絡する相手と地域の相談先を確認する

緊急連絡先には、名前と電話番号を書くだけでなく、どのような場合に連絡してよいかを相手と確認しておきます。連絡先が変わっていないか、定期的な見直しも必要です。

身近に連絡を頼める人がいない場合でも、地域の相談先を調べることはできます。厚生労働省によると、地域包括支援センターは、市町村が設置し、高齢者の総合相談や権利擁護、介護予防に必要な援助などを行う機関です。自分の地域のセンター名、電話番号、受付時間を紙に残しておけば、必要になったときに確認できます。

見守りの方法には、電話や訪問、緊急通報、センサーなどがあります。家族が高齢の親を見守る方法については、「高齢の親を見守る方法」で詳しく整理しています。

お金・書類・自分の希望を整理しておく

お金・書類・自分の希望を整理しておく

毎月のお金と重要書類の場所を把握する

お金の備えは、毎月の収入と支払いを把握することから始められます。年金などの収入、電気・水道・通信費、保険料、住まいにかかる費用など、定期的な収入と支出を書き出します。どの口座から何が引き落とされているかも一覧にしておくと、支払いの確認がしやすくなります。

私は、認知症などによってお金の計算が難しくなったら、生活全般に問題が出ると考えています。判断できるうちに、お金の流れと書類の場所を自分で整理しておくことが老い支度になります。

通帳、保険関係の書類、住まいに関する書類などは、何があり、どこに置いているかを記録します。暗証番号やパスワードまで、ほかの情報と一緒に不用意に書き残す必要はありません。まずは、書類の種類と保管場所が自分で分かる状態をつくります。

暮らしや医療・介護への希望を書いて見直す

自分の希望は、考えているだけではほかの人に伝わりません。どのように暮らしたいか、医療や介護が必要になったときに何を大切にしたいかを、書ける範囲で記録します。

自治体が作成するエンディングノートにも、連絡先、財産、介護、医療、葬儀などを整理するものがあります。例えば、横浜市青葉区の「わたしノート」では、自分の思いを記し、大切な人と共有するきっかけとして使うことが案内されています。

最初は、緊急連絡先、通院先、重要書類の保管場所など、書ける項目からで構いません。状況や考えが変わったら更新し、必要な相手に伝えておきます。

親について情報を整理する場合の項目は、「親のエンディングノート」でも紹介しています。自分の老い支度に使うときは、同じ項目を自分自身について書き出すことができます。

私は誰かを当てにせず、日々精いっぱい生きたい

私は誰かを当てにせず、日々精いっぱい生きたい

まだ何も始めていない私自身の課題

ここまで老い支度の項目を書いてきましたが、私自身はまだ何も始めていません。書類や連絡先の整理、物の片づけ、家の修繕、家族との情報共有は、どれもこれからの課題です。

本来なら、60代になったころから始めるべきだったのかもしれません。遅くとも70歳になったら始めていなくてはならないだろうと、私は考えています。体が動くうちに取りかかるために、私が考える目安です。

年齢の目安を過ぎていても、今できる準備を選ぶことはできます。連絡先を確かめる、気になる場所を一か所見ておくなど、取りかかれることから始めてみてください。

最期の日を静かに受け入れるために

もし私が一人暮らしをすることになったら、いつ最期の日が来てもよいという覚悟を決め、日々を精いっぱい生きることを考えるしかないのではないかと思います。

私は、誰かに助けてもらおうと人を当てにすることは、自分の気持ちを弱くすると考えています。日々精いっぱい、力尽きるまで生き続け、最後の時が来たら、静かに受け入れる気持ちでいたいと思っています。

よくある質問

Q:一人暮らしの老い支度は何歳から始めればよいですか?

A:体が動き、情報を整理できるうちに取りかかることが大切だと私は考えています。本文で挙げた60代・70歳という年齢は、私なりの目安です。その年齢を過ぎていても、今できる準備を一つずつ選べます。

Q:何から始めればよいか迷ったとき、最初に確認することは何ですか?

A:チェックリストの「未着手」から、一つだけ選んでください。例えば、緊急連絡先を紙に書く、通院先と薬の情報をまとめる、床や通路に置いた物を一か所片づけるといったことです。すぐにできない項目は、調べる日や相談する先を書いておくと、次にすることが明確になります。

Q:緊急連絡先を頼める身近な人がいない場合はどうすればよいですか?

A:まず、自分の地域にある相談先を確認してみてください。地域包括支援センターは、市町村が設置する高齢者の総合相談などを担う機関です。センター名、電話番号、受付時間を紙に残し、自分の状況についてどこへ相談できるかを確認しておきます。急病など緊急性がある場合の連絡先は119番です。

まとめ|一人暮らしの老い支度は一項目から始める

まとめ|一人暮らしの老い支度は一項目から始める

一人暮らしの老い支度では、今できている生活が難しくなった場合を具体的に考えることが出発点になります。この記事で確認した要点は次のとおりです。

  • 床や通路を片づけ、手すり、夜間の照明、修繕が必要な場所を確認する
  • 買い物や自炊が難しくなった場合の食事と、調理器具の使い方を考えておく
  • 車を運転できなくなった後の通院・買い物の手段、予約方法、費用を調べる
  • 緊急連絡先、通院先、薬、地域の相談先を紙にも残しておく
  • 毎月のお金、重要書類の場所、暮らしや医療・介護への希望を整理する

私自身の準備も、まだこれからです。書類の整理や片づけ、修繕、情報共有は、体が動くうちに行わなくてはいけないと考えています。今の暮らしを見ながら必要な備えを確認することが、老い支度の第一歩になります。

チェックリストの「未着手」から一つ選び、次に何をするか、いつ確認するかを紙やメモに書いてみてください。移動手段を詳しく考えたい場合は、「車の運転をいつまで続けるか」も参考にしてください。

情報確認日:2026年9月9日

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